(2010年11月16日) かなり久しぶりに7000形車両紹介のページを修正しました。 写真はもうちょっと入れないとだめですね.....
7000形の車両に関して紹介いたします(写真・走行音に関しては、下部に掲載の各車両ごとのページからご覧[お聞き]下さい)。 もし間違いを発見いたしましたら、お手数ですがメールにてR.S.まで指摘していただければ幸いです()。
(順に、701号車[1次車]、703号車[2次車]、716号車[3次車])
7000形は、東豊線で走行する車両として配置・増備されました。 基本的には、6000形を元に改良した車両となっております。
参考までに、7000形の主な仕様等をあげておきます。 (札幌市交通局発行の『さっぽろの市営交通 2007』(http://www.city.sapporo.jp/st/ST2007/st2007.html / リンク切れ / 5ページ)・講談社発行の『The 地下鉄』を参考にさせていただきました。)
車種 | 7100 | 7200 | 7300 | 7800 |
---|---|---|---|---|
Mc | Tch2 | T | Mc | |
定員 (座席定員) |
120人 (44人) |
138人 (50人) |
138人 (52人) |
120人 (44人) |
自重 | 7000形1・2次車 | |||
25.3t | 23.2t | 23.5t | 25.2t | |
7000形3次車 | ||||
25.4t | 23.3t | 23.5t | 25.4t | |
在籍車両数 | 20編成×4両 = 80車両 [2010年11月16日現在] | |||
台車 | 案内軌条方式 4輪独立懸架方式2軸ボギー台車 | |||
タイヤ | E14.50/75R17.5 | |||
車体長 | 18000mm (各車両ごと) | |||
車体幅 | 3080mm (各車両ごと) | |||
車体高 | 3915mm | 3915mm | 3918mm | 3915mm |
床面高さ | 1330mm (各車両ごと) | |||
電気方式 | 直流1500V 架空単線式 | |||
制御方式 |
サイリスターチョッパ制御装置 (回生ブレーキ・応荷重装置・弱界磁制御付き) |
|||
ブレーキ | 回生ブレーキ連動補足ブレーキ付き全電気指令電磁直通液圧変換式 | |||
送風装置 | ラインデリア | |||
最高速度 | 70.0km/h | |||
加速度 | 3.5km/h/s | |||
減速度 |
常用ブレーキ : 4.0km/h/s 非常ブレーキ : 4.8km/h/s |
|||
行先表示 |
1・2次車はなし 3次車はLEDで表示 |
|||
LED表示一覧 [*1] | ||||
栄町 | 元町 | さっぽろ | 大通 | |
豊水すすきの | 福住 | 試運転 | 回送 | |
放送装置 |
車内放送装置 自動放送装置(日本語・英語・広告放送) (通常は自動放送装置を使用) |
|||
保安装置 | ATC 2重系 | |||
無線装置 | 直接結合式誘導無線装置 |
[*1] : 3次車のみ、「試運転」「回送」は赤、それ以外は橙で表示
因みに、「車種」の項目の記号は、以下のような意味を表します。 7000形においては、2M2T(電動車2台・付随車2台)の構成になっております。
1988(昭和63)年、昭和最後の路線として新たに東豊線が開通することになりました。 それに先駆けて、昭和62(1987)年に7000形1次車(701号車 試作車)が製造され、西車両基地に搬入されました。
(西車両基地は、元々は東西線の車両基地でした。 それに関する詳しい経緯は東豊線の概要のページをご参照ください。)
7000形車両(1・2次車)は、東西線6000形をモチーフにして東豊線用に作られました。 西車両基地~さっぽろ間の回送区間は東西線を通ることになるため、東西線の規格に順序して作られております。 そのため、基本的な仕様は東西線の車両と同じで、架空線・チョッパ制御を採用しており、ドアも(1両の片側で)3つドアがあります。
1編成あたりの車両数に関しては、6000形が当初4両編成だったためか、7000形も登場当初から4両編成です。 しかし、6000形が東西線延伸時に4→6→7両と増結されたのにもかかわらず、2010年現在においても未だに車両が増結されておりません。 (恐らく7000形車両が増結することはないものと思われます。 増結されるにしても、6000形に組み込まれた8000形のように、新形式の車両になるものと思われます。)
車両が増結されなかった原因として、以下の理由が考えられます。
ちなみに、札幌ドーム開業後は、2002(平成13)年の日韓ワールドカップを皮切りに、徐々にではありますが乗客数を増やしております。 元々、東豊線沿線にはつどーむ(栄町駅)・きたえーる(豊平公園駅)を抱えているので、イベント時には結構混雑します。 北海道日本ハムファイターズの誘致成功も、乗客数増加に影響しているのではないでしょうか。 (実際、札幌ドームでの大規模なイベント開催時は、事前の予告なく臨時列車が増発されます。)
話を戻します。 内装は基本的に6000形のものを引き継いでおります。 車内の壁の色が水色で、6000形の絵よりは薄いですが、その壁にはスズランやライラック、牧場等が描かれております。
座席に関しては、当初は6000形と類似したものでした。 1・2次車の通常の座席はオレンジ、専用席は青一色の布で覆われた座席でした。 福住延伸時に投入された3次車のみ、シート背面において、着席場所ごとにチェック状の模様でスリッドが入ったものになっています。 専用席の向かい側の座席を除く通常のオレンジの座席のみ、座席の中央部分に窪みがあります。
なお、7000形は南北線3000形と同様に、専用席の位置が千鳥配置になっていなかったため、2004(平成16)年に専用席の位置変更が行われました。 2008(平成20)年には7000形全編成を対象とした座席交換が行われており、1・2次車のシートも3次車のものと同等の新品に交換されています。
(左 : 2次車のオレンジのシート[交換後] 右 : 2次車の青いシート[専用席・交換後])
先程紹介した通り、7000形1次車(701号車)は昭和62(1987)年に製造され、西車両基地に搬入されて、開業前まで試験走行が行われました。
この701号車は一応「試作車」でありながら、6000形の試作車とは異なり、7000形2次車と内装・デザインにほとんど差がありません。 そのため、ここでは1次車と2次車をまとめて紹介しております。 あえて言えば、7000形2次車は1988(昭和63)年製のため、車内の製造年号がかかれたプレートの数字(701号車は「昭和62年」、702~715号車は「昭和63年」)が異なるだけです。
外装は、白い車体の下の方に、東豊線のイメージカラーであるスカイブルーのラインが引かれています。 6000形と同様、札幌市章が運転車両の前面に付いております。
東豊線延伸時、延伸部のトンネル削面積が小さいため、それに合わせて一度パンタグラフ等の機械類を移設しております。
1994(平成6)年10月14日から豊水すすきの~福住間が延長開通したのに合わせ、新たに7000形車両が5編成(716~720号車)導入されました。 それが7000形3次車というわけです。
7000形3次車のデザインは、デザインの専門家の立会いの元でいくつかの候補から市民へアンケートを行い決定されましたが、何故か一番人気がなかったデザインが選ばれております。 これによりスカイブルーのラインは無くなり、乗降口のドアと車両前面の非常扉全体にスカイブルーで塗装されました。 (ただし、1・2次車より若干色が濃くなっています。)
さらに、今まで札幌市章が付いていましたが、7000形3次車からSTマーク(札幌市交通局のマーク)に変更されました。 このマークは、車両前面はもちろんのこと、車両の側面(ドアとドアの間の窓の下)にも描かれるようになりました。
これは、後の南北線5000形・東西線8000形にも引き継がれています。 (車両前面のSTマークに関しては、7000形3次車はカラーで塗装されているのに対し、5000形・8000形はプレートになり、銀色一色で表されております。)
さらに、7000形3次車には車両前面の「行先表示」「次駅案内表示システム」(いずれもLEDによるもの)が導入されております。 南北線2000形、南北線3000形に関しては従来から方向幕を使用しておりましたが(6000形、7000形1・2次車は方向幕無し)、7000形3次車からLEDで行き先を表示しております。
次駅案内表示システムは、ドア上部に東豊線の路線案内図とLED表示部(ただし、LED表示部に関しては千鳥配置)を設置し、車両が駅を発車したり駅に到着する際等に、現在どのあたりにいるのかを視覚的に示してくれるものです。 LED表示部は、7000形3次車のも(1行で表示)のと、その後5000形・8000形に導入されたもの(2行表示可能)とでは若干大きさに違いがあります。
R.S.が撮影した写真は、[]のアイコンで表します。 なお、一部の写真は、べるずさん[]・トレインボーイさん[]・テンテンさん[]・305号車さん[]・コデーラさん[]・sumikawaさん[]・6101さん[]・虎根さん[]・南郷さん[]・でらっちさん[]・サクさん[]提供の写真です。 この場を借りて、深く御礼申し上げますm(__)m
となっている号車は、走行音も試聴できます。