敬老優待乗車証

札幌市交通局(地下鉄・市電)、ジェイ・アール北海道バス、中央バス、じょうてつバスにおいて利用できる敬老優待乗車証に関して説明します。

敬老優待乗車証

そもそもは.....

札幌市では、元々65歳以上のご年配の方々に無償で配布されていた「敬老パス」というものがありました。 このパスを地下鉄の改札機に入れたり、バス・市電車内で提示すれば、原則札幌市内に限り地下鉄・バス・市電が乗り放題となるパスでした。 また、このパスを提示すると、一部公共施設の料金が無料となっていました(その部分に関しては、現在は「敬老手帳」に引き継がれています)。

しかし、札幌市の財政の悪化に伴い、反対の声があったものの、敬老パスの制度が見直されることになりました。 結局、2005年度から敬老パスを有料化して「敬老優待乗車証」に名称を変更し、段階的に料金を設定するというかたちになりました。

新たに登場した「敬老優待乗車証」

この敬老優待乗車証は、カードタイプと冊子タイプのものがあります。 カードタイプは地下鉄・市電・JRバス・中央バス・じょうてつバスで、冊子タイプ(回数券)は夕鉄バス・ばんけいバスで使用することができます。 ここでは、基本的にカードタイプのものについて説明いたします。

この乗車証は、金額を10,000円単位で設定して、利用可能金額は最大70,000円まで(2008(平成20)年度までは50,000円まで)、負担金額は最大17,000円まで(2008(平成20)年度までは10,000円まで)となりました。 敬老優待乗車証の枚数(冊数)も、利用可能金額が10,000円上がるごとに1枚(冊)増えていく形になりました。 どういう風になっていくのかを、以下に箇条書きでまとめてみました。

(広報さっぽろ 2004年12月号の2~3ページ及び2009年 2月号の5ページより[Adobe Readerがインストールされていれば、Web上でも閲覧可能です])

なお、この乗車証は再発行を避けるためか、通常カード対応の機械に入れると使用状況が印字される地下鉄・市電・じょうてつバスでも、カードの裏には何も印字されないようです(中央バス・JRバスは、元々印字しません)。

敬老優待乗車証は基本的に札幌市内の使用に限定されますが、特例として一部の札幌市外の停留所でも使用できるようです(下のリストを参照。3~4年程前にジェイ・アール北海道バスの厚別営業所管内のバス車内で掲示されていた内容を元に作成しましたので、現在もこのようになっている保証はありません。予めご了承くださいm(__)m 便名は2009年 4月 4日()現在の情報です。もしかしたら他にも同様の停留所があるのかもしれませんが、把握し切れていません.....)。 ただし、以下に示す停留所は札幌市外であるため、その場合は地下鉄との乗継割引は適用されないようです。

この敬老優待乗車証を導入した当初、年度の途中で利用金額を変更できない等の課題がありましたが、2006(平成18)年度から少しずつ制度が変わっていきました。

なお、敬老優待乗車証を券売機に挿入してきっぷを購入する場合、及び同乗車証を精算機に挿入して精算する場合、バス・市電で同乗車証の残高不足になった場合に関しては、さらにもう1枚カードを挿入する場合は敬老優待乗車証を挿入しなければなりません(異なる種類のカード同士を併用することはできません)。 要するに、カードを併用する場合、敬老優待乗車証+敬老優待乗車証は大丈夫ですが、敬老優待乗車証+ウィズユーカード、敬老優待乗車証+地下鉄専用昼間割引カード、敬老優待乗車証+SAPICA、敬老優待乗車証+バスカードなどといった感じで異なる種類のカードと併用することはできませんのでご注意ください。 追加挿入する敬老優待乗車証が無い場合は、現金で精算して下さい。

ICカードへの移行について

敬老優待乗車証については、ウィズユーカードが利用停止となった2015年 3月31日()以降、2016年度に発行されたのもウィズユーカードと同様のタイプでした。 ただし、2017年度からはICカードへ切り替えることとなりました。 尚、ICカード化されても「ばんけいバス」と「夕鉄バス」ではそのまま使えない、というのは引き続き変わらない為、それらのバスに乗車する場合は別途「敬老乗車券」が必要になります。

ICカードタイプの敬老優待乗車証については、利用者負担金を納付すると、SAPICAポイントと同じように「ポイント」として利用可能分のチャージが行われます。 (つまり、SAPICA電子マネーとしての利用はできず、純粋に札幌市内のSAPICA対応交通機関に乗車することにしか利用できません。) 尚、SAPICAポイントも貯まりません。

負担金と利用可能額(ポイント)は、従来方式と同一金額です。 今後は基本的にはICカード1枚で済むようになる為、初回申請後または毎年4月に一律で上限7万ポイント分の納付書が送付され、個人が利用したい金額分だけ、好きなタイミングで札幌市内の郵便局(簡易郵便局以外)でチャージできる方式に変更となりました。 先述の「敬老乗車券」(ICカード非対応のばんけいバス・夕鉄バス乗車用)がほしい場合も まず郵便局で同様のチャージ手続きを行う必要があり、必要な冊数分の敬老乗車券が後日自宅に郵送される形になります。

年度をまたいでも同じICカードを使い続けることとなり、デポジット(預り金)もなく、記名SAPICAと同様に再交付が可能となっております。 (「敬老乗車券」(紙の乗車券)は、再発行不可です。また、ICカードの場合の再交付費用は別途必要です。) 発券された敬老優待乗車証については、札幌市外への転居など、敬老優待乗車証の対象外となった場合にのみ乗車証の返還と、負担金の一部返還が可能です。

尚、券売機に敬老優待乗車証を挿入しても、そのポイントからきっぷを購入することはできません。 先述の通り「ポイント」として運賃相当ポイントを差し引く方式(SAPICAポイントと同様)を取っている為、そもそもそのようなことはシステム上できない為だと推察されます。 (そもそも、きっぷとして形を変えて利用する必要性も ほぼないはずです。)

最終更新日 : 2020年 5月10日()
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