券売機・改札機・精算機

早くページを公開する為、暫定的に既存の写真を挿入しています。 写真の質が悪いことは自覚しています。 新しい機種を中心に早急に写真を差替えますので、ご了承くださいm(__)m

札幌市交通局の各駅に設置されている券売機・改札機・精算機に関する詳細な説明です。

めにゅー

過去の券売機・改札機・精算機の台数調査結果も掲載していますので、ぜひご覧ください!

なお、券売機等の台数調査は、私独自で行ったこともありますが、虎根さん、サクさん、でらっちさんのご協力も頂いております。 いつも本当にどうもありがとうございますm(__)m 改札口の増設があった場合は随時反映しています。 2011年 2月26日調査分からは、大通駅南北線中央改札口とひとくくりにしていた箇所を、南北線コンコースの案内標識の更新に伴って中央改札口と南改札口に分割しています。

概要

札幌市営地下鉄の最初の改札機(再現図)・I型

札幌市営地下鉄は、日本で4番目の地下鉄として運行を開始いたしました。 開局まで紆余曲折があったものの、当時としては最新鋭のシステムを導入し、出改札に関しても自動化を進めました。 全駅一斉に自動出改札機を導入したのは、札幌市営地下鉄が初めてです。 開業時から今もずっと、日本信号の券売機・改札機・精算機が使用されています。

この項目の図は、札幌市営地下鉄で最初に導入された「I型」(いちがた)の改札機を、資料を基に絵で再現したものです。 札幌市営地下鉄の場合、券売機・改札機・精算機のバージョン(型)はローマ数字で区別しているようです。

I型からV型(東豊線開業時に導入され、2006(平成18)年までに淘汰されたウィズユーカード非対応の機種)までは、オレンジと青の改札機があったようです。 (少なくともV型はオレンジと青のものがありました。) オレンジは通常の改札機、青は「おとしより優先」の改札機でした。 青の改札機は大抵の駅で端に設置されたことから、ホームまで短い距離で行けるその改札機を通る人も結構多く、おとしより優先にする意味が無くなってしまいました。 そのため、VI型(ウィズユーカードに最初に対応した、上部のバーがある改札機)以降では濃紺一色にしてしまい、その区分を無くして現在に至っています。

ちなみに、2006年から導入を開始したICカード対応の最新機種(券売機及び精算機は傾斜型・タッチパネル、改札機はバーなしのもの)は「VIII型」(はちがた)と呼称されているようです。 (2006年の券売機設置工事の際に、VIII型と書かれた工事標識を見たことがあります。)

改札機の区分

私が持っている写真はV型以降のものしかありません。 (私が知っているのはIV型の券売機からですが、全種類理解しているV型から説明をします。) それ以前のものに関しては、りんがくさんの札幌地下鉄研究所さんに説明文が掲載されており、IV型の券売機の写真や、V型の青い改札機の写真も掲載されております。 ぜひそちらもご参照ください。

V型(ごがた)

昭和63年12月の東豊線栄町~豊水すすきの間の開業に合わせて導入された、券売機・改札機・精算機群です。 ウィズユーカードには対応しておらず、2004年に流通し始めた新札にも対応させなかったため、2006年までに全機が撤去されました。

V型券売機には「地下鉄のみ」の黄緑のもの、「バス・市電乗継」のみの黄色のもの、両方に対応した、左半分が黄色で右半分が黄緑になっているものがありました。 500円硬貨と1,000円札の複数枚投入に対応したものが大半でしたが、硬貨専用の券売機も一部存在しました。

V型改札機の前面には、通常は緑色のランプが点灯していました。 通過できない改札の場合は、赤で横長の×印のランプが点灯するようになっていました。 きっぷはもちろん、磁気定期券も利用できる改札でした。

V型券売機 : 縦半分に緑色と黄色に色分けされたタイプ[バスセンター前駅 2005年 2月19日撮影] V型精算機 : 左側の精算機[南郷13丁目駅 2004年12月11日撮影]
(左 : V型券売機 右 : V型精算機(左に写っている方))

V型改札機 : 右端にあるオレンジの改札[北18条駅 2005年 1月29日撮影]
(V型改札機(右のオレンジの改札機))

VI型(ろくがた)

1992年11月20日()から共用を開始したウィズユーカードに対応した、券売機・改札機・精算機群です。 券売機は1992年から、改札機・精算機は1994年から導入を開始したものと思われます。 これは、当初はウィズユーカードは券売機に挿入して乗車券に引き換える方式をとっていたためです。 (JRグループのオレンジカードと同様のシステムでした)

このVI型券売機・改札機・精算機では、いずれもプラズマディスプレイを用いた案内表示がなされているのが特徴です。 黒字にオレンジの文字で、各種情報を見やすく表示することができます。 また、VI型券売機からは1,000円札だけでなく、5,000円・10,000円札といった高額紙幣にも対応するようになりました。 (2,000円札には対応していません。VI型精算機は1,000円札のみです)

VI型改札機は、日本信号のGX-5が採用されています。 オレンジと青の塗り分けはこの機種以降ではなくなり、濃紺一色で統一されました。 改札機前面の画面に「↑」や「昼割中」など、文字で柔軟に情報を表示できるようになったのも特徴的です。 後に、車いすに対応したワイド型のものも登場しており(麻生・大通・さっぽろ駅に1台ずつあります)、S.M.A.P.カード実証実験時には外付けのICカードリーダーが設置されたものもあります。 この改札機は、設置年数を考慮すると、本来ならもう完全にVIII型に置換されてもおかしくないものと思われますが、SAPICAが不評な為か現在でも一定台数が残されています。

VI型券売機は、今後VIII型への置換または台数削減により、完全に淘汰されるものと思われます。 VI型精算機は、残念ながら2011年2~3月のSAPICAチャージ機設置に伴い、全機が淘汰されました。

VI型券売機 : 初期のカード対応改札機 [バスセンター前駅 2005年 2月19日撮影] VI型精算機 : 右側の精算機[南郷13丁目駅 2004年12月11日撮影]
(左 : VI型券売機 右 : VI型精算機(右に写っている方))

VI型改札機 : 左にある2台の改札機 [北18条駅 2005年 1月29日撮影] オレンジ色の旧型改札機は既に全機撤去済 VI型改札機(車いす対応) : 従来の車いす対応改札機 [大通駅 2006年 1月11日撮影]
(左 : VI型改札機(S.M.A.P.カードリーダー付) 右 : VI型改札機(車いす対応))

VII型(なながた)

東西線宮の沢駅延伸開業時に増備された、札幌市営地下鉄初の傾斜型の券売機・精算機群です。 (改札機はVI型のものを引き続き用いていたため、VII型のものは存在しません。) 当初は発寒南・宮の沢駅に配備され、後の南北線真駒内駅南改札口登場時や東豊線豊平公園駅きたえーる連絡口付近の券売機コーナーにもVII型の券売機が一斉に増備されました。 現在は、以前その4駅に一斉配置したVII型券売機を再配置しており、一部の駅に散らばって設置されています。

VII型券売機・精算機では、VI型に引き続きプラズマディスプレイを用いた案内表示がなされています。 VII型券売機ではボタンが横並びに配置されており、ボタン内に料金が表示されるのも特徴的です。 後のSAPICA導入の際には、券売機・精算機共に後付けでICカードリーダーが設置されています。

現在は最新のVIII型の導入を進めており、VII型の機械はもう導入されないものと思われます。

VII型券売機 : 発寒南・宮の沢駅延長時に造られたタイプ [宮の沢駅 2005年 2月28日撮影] VII型精算機 : 発寒南・宮の沢駅延長時に造られたタイプ [発寒南駅 2005年 2月28日撮影]
(左 : VII型券売機 右 : VII型精算機)

東西線宮の沢駅にある精算機です。右下にSAPICAのチャージが行える装置が設置されています(同じものが、タッチパネル式でない傾斜型の券売機にも設置されてきています)。[2008年 8月18日撮影]
(後付のICカードリーダーが設置されているVII型精算機)

VIII型(はちがた)

2009年 3月31日に中島公園駅に新設された南改札口の券売機です。緑色の左2台が定期券対応タイプ、右の1台が定期券非対応のタイプです。[2009年 4月 1日撮影]

2006年から導入を開始した、現行機種の中では最新の券売機・改札機・精算機群です。 券売機は日本信号のSX-7(定期券非対応)及びMX-7(定期券対応・札幌市交通局では緑色にして区別)、改札機はMX-7(バーなしのもの)、精算機はAX-7をベースにしています。 全機とも導入時からICカードに対応しており、SAPICA導入時も券売機・改札機・精算機そのものについてはソフトウェアの更新のみで対応できたものと思われます。

VIII型からは、券売機・改札機・精算機いずれも液晶ディスプレイ及びタッチパネルを採用しています。 VII型同様に機械自体が傾斜していて、きっぷやお金の投入・受け取り口は黄色い四角で囲まれていて使いやすくなっています。 また、これは券売機そのものとは関係ありませんが、車いすの方でも券売機に近づいて利用できるように、券売機下方に足を入れるスペースが設けられております。

VIII型券売機には、SAPICA定期券非対応の無地の機種と、SAPICA定期券対応の緑色の機種が存在します。 (SAPICAを普及させるためなのか、磁気定期券には対応させていません。) 券売機の画面は、現時点では「SAPICA導入直前」及び「2011年前半」の2回に亘って、微妙に更新が行われております。

東西線ひばりが丘駅にある改札機です。左がSAPICA専用改札機、右が今までの改札機です。[2009年12月 6日撮影]
(正面に移っているのはSAPICA専用改札機[GX-7i]。右に従来の改札機[GX-5]も写っている)

VIII型改札機はVI型同様、通常のものと車いす対応のワイド型のものがあります。 改札機はVI型のものから進化し、上部のバーが無くても検知できるようになりました。 全機最初からICカードリーダーが設置されており、SAPICA導入時にはSAPICA対応であることを示すピンク色のシールが貼られました。 (ただし、SAPICA専用改札機の導入に伴い、2011年現在では随時そのシールは剥がされております。) 2010年にはSAPICA専用改札機(ピンク色)が全駅合わせて100台導入されました。

VII型精算機はVIII型券売機と似た形状になっています。 VI型以降の券売機が高額紙幣に対応している中、VIII型精算機は現在も高額紙幣に対応していません。

なお、2011年2~3月に、ウィズユーカードのみに対応している古い精算機を淘汰する為なのか、随時SAPICA専用のチャージ機を導入しました。(写真準備中) 従来、精算機は日本信号制のものしか使われていませんでしたが、このとき導入されたICカードチャージ機はレシップ(LECIP)社製のものを用いています。 具体的な導入台数等は、ぜひ最新の調査結果(Excel 2007,2010の形式, Excel 97-2003の形式)をご覧ください。

IX型(きゅうがた)

(おことわり) 2020年現在もローマ数字を用いた型式名称を用いているのかどうかは不明でありますが、便宜上IX型(きゅうがた)と称します。 尚「VIII型」の表記に関しては、2011年頃に券売機の工事標識で用いられているのを見たことはあります。

先述の通り、宮の沢駅延伸開業時に導入されたVII型の券売機・精算機について、後付でICカードリーダーが設置されました。 また改札機についても、VI型かつ後付でICカードリーダーが設置された機種が一部残存していました。 ウィズユーカード利用停止後にこれらを置換する為、VIII型より新しいモデルを導入しています。

券売機はMX-8(※SX-8は確認できていません)、改札機はGX-8、精算機はAX-8が導入されているものと考えられます。 券売機・改札機については、お札やカードの投入口、お釣り返却口がLEDでコの字型に照らされることにより、より視認しやすいになりました。

また、遅くとも2020年 3月頃には、MX-8/AX-8の機種のみLCDの表示内容が変更され、多言語対応も行われるようになりました。

最終更新日 : 2020年 5月10日()
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